1.表示器

 

機器が作動している最中に、機器に与えた指示(操作)に対して機器の動作状況(反応)を操作している人間に伝えるために使われます。

機器に通電されていることを伝えるパイロットランプ等もこの範疇に含まれます。

(1)メーター

 

主に回路に流れる電流の量を針の動きとして表示します。

構造により可動線輪型と可動鉄片型、誘導型、熱電対型等のメーターがあります。可動線輪型は永久磁石の固定磁界の中にコイル(線輪といいます。)をおいてこのコイルに流れる電流の量に従って発生するコイルの動きを指針に伝え表示します。可動鉄片型は逆に外側にコイルをおき、コイルの中に永久磁石の片をおいて磁石に繋げた指針を動かして表示します。

図はそれぞれの型の基本的な構造(上部)と記号(下部)を表しています

可動線輪型は直流専用、可動鉄片型は交直両用です。

一般的には可動線輪型が多く用いられています。表示の精度によって0.5級、1.0級、2.5級(精度:±2.5%)等があり機器の動作表示用としてパネルに設置されているものは2.5級です。1.5級以上の精度のものは本格的計測用として単体で用いられますが、設置状態は水平に限られます。

簡易なものをラジケータと呼ぶこともあります。

可動線輪型は基本的には直流電流しか図ることが出来ませんが、分流器、分圧器などにオームの法則を応用して電流計、電圧計として利用されます。結構コストに響きますのでおもちゃへの使用例は少ないようです。

(2)LED(単体)

 

部品編において説明しましたが、ある種のダイオードに電流を流すと発光すると言う特性を生かして通電状態や動作状態、動作モードなどを操作者に伝えることに使用されます。

装飾的な意味合いもあって現在ではおもちゃにも多用されています。

 

(3)7セグメントLED

 代表的なものとして7セグメントLEDを取り上げましたが、発光ダイオードを文字のセグメントに配置して単なる発光ダイオードよりも多い情報を伝達しようとする表示器です。数字だけを表す7セグメントLED表示器や、アルファベットまで表せるアルファニューメリック表示器があります。

 

(4)ドットマトリックスLED

5×8、それ以上のLEDをマトリックスに配置し、どれを光らせるかを決めて文字、数字、図形、画像等を表示できるようにしたものです。LEDを使用したディスプレイは青色LEDの発明によってフルカラーで発光できるようになったため小型から超大型まで広い範囲で使用されるようになってきました。おもちゃへの応用も見られますが、壊れた場合の修理はほぼできないと思ってください。

 

(5)数字管

 LED表示器よりも一つ前の世代の表示器です。ニキシー管、冷陰極線管、プラズマ放電管などが代表的なもので単桁表示のものと多桁表示のものがあり電卓、時計、周波数計等に利用されました。

電源に高圧や特殊なものが必要だったためLEDが実用化されると次第に使われなくなりました。

おもちゃへの使用例はほとんどなかったと思います。

 

(6)LCD

 液晶表示器です。セグメント型、ドットマトリックス型の両方があり大きさも自由に作れますので非常に多種多様の表示器があります。テレビの画面は殆どこれです。

 

 

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