27MHz~2.4GHz 電波検知器の製作 (ATH004)
赤外線検知器とスピーカーテスト機能込み
従来の1SS108ダイオードを使ったシグナナルディテクター(ATH002)では2.4GHzの検知性能に製作者に因りバラツキが出ている。感度もいまいちだ。そこで、トラ技2017年4月号の特集記事に、
「外部アンテナ不要!ポケット2.4Ghzレベル・チェッカ」
という記事が出ている。RFパワーディテクタとしてLT5534で製作し可也の感度が得られているので製作をしてみることとした。しかし、紹介されているLT5534は、入手性と価格の面から同じ様なIC 「AD8314」 を使って作って見よう。AD8314は価格が@50円位でAliExpressで購入できる。
AD8314は8ピンのマイクロSOパッケージで供給されており、2.7~5.5Vの単電源で動作するのでATH002の一部を変更するだけで済むのも有り難い。
SOパッケージなのでピッチ変換基板が必要です。秋月電子の VSSOP8 0.5mmピッチ(8ピン)変換基板 等が有ります。変換基板の裏側に何かの配線が有るものは意図しない短絡に注意してください。ハンダ付けには多少の技術が必要だが、巻末に記載した治具を作ると生産性が上がる。ハンダ付けが終わったら必ず正しい導通と短絡がないかをチエックすることが必要。
AD8314のピン配置と説明
1 RFIN︰RF入力。
2 ENBL︰ピンをVPOSに接続して通常動作させます。 ディセーブルモードの場
合、ピンをグランドに接続します。
3 VSET︰コントローラモードで動作するためのVSET設定値入力。
検出器モードで動作させるにはV_UPに接続します。
4 FLTR︰出力の応答を遅らせる外部コンデンサの接続。 コンデンサはFLTRと
V_UPの間に接続されています。
5 COMM︰デバイスコモン(グランド)
6 V_UP︰対数出力。 出力電圧は入力振幅の増加とともに増加します。
7 V_DN︰V‗UPの反転、V_DN = 2.25V - 2×VUP。
8 VPOS︰正電源電圧(VS)、2.7 V〜5.5 V
アプリケーション
基本的な接続/測定モードの接続を示します。
・ 2.7V〜5.5Vの電源電圧が必要です。
・ VPOSピンへの電源は、低インダクタンス0.1μFの表面実装セラミック・コンデンサでデカップリングする必要があります。
・
約10Ωの直列抵抗を追加することができます。 この抵抗はAD8314への電源電圧をわずかに低下させます(V_DNが5mAを供給しているとき、VPOSピンへの最大電流は約9mAです)。
電源電圧が非常に低い(つまり2.7V)アプリケーションでは、この使用を避ける必要があります。
・ 同様の電力を供給する直列インダクタ供給電圧の低下を最小限に抑えてフィルタを供給します。
・ ENBLピンはVPOSに接続されています。
・ チップ電流が4.5mAの通常値から約20μAに減少すると、このピンをグランドに引き下げることによってAD8314をディスエーブルすることができます。
・ 論理敷居値は約+ VS / 2であり、イネーブル機能は約1.5μsで発生します。ただし、低入力レベルでは、一般的には更なるセッティング時間が必要です。
詳しい情報はwww.qsl.net/n9zia/wireless/pdf/AD8314_0.pdf を参照
ATH004の回路図
注意:最近、HT82V739オーディオアンプは入手が困難に成っています。代替としてHT82V73Aを使ってください。モールドがDIPからSOPへと小さくなっていますので変換基板を使って変換して頂ければそのまま使えます。
回路図
ダウンロードは下記からして下さい。
基板と完成したATH004です。
SOパッケージなのでピッチ変換基板が必要。動かないように且放熱しやすいようにヒートシンクを加工して治具を製作した。此れで作業性が著しく良くなる。
作業用治具があると便利!