スピーカーの使用法(出力計算の考え方)

 

スピーカーは、一般的にアンプ(増幅回路)に接続して使用します。
アンプのスピーカー端子から出力されるのはオーディオ信号、すなわち交流の電力です。

仮に、アンプのスピーカー端子に4Vの信号電圧が出ているとします。
ここにインピーダンス(抵抗)が異なる(4Ω、8Ω)スピーカーをつないだら、何Wのパワーが得られるかを計算してみましょう。

 E(電圧)=I(電流)×R(抵抗)、P(電力)=E(電圧)×I(電流) ・・・オームの法則より
 P=E×E/R  ・・・(電力=電圧2乗÷抵抗)

電圧=4V、抵抗=スピーカーのインピーダンス(4Ω、8Ω)ですので、各インピーダンスについて計算するとこのようになります。

 4×4(電圧)÷4(抵抗)=4W
 4×4(電圧)÷8(抵抗)=2W
 

すなわち、出力信号電圧が一定ならば、インピーダンスが低いスピーカーをつないだ時の方が出力(電力)が大きいということです。出力が大きいということは、アンプがスピーカーに供給する電力が大きいということであり、音も大きいということになります。

このように、スピーカーにはインピーダンスの公称値が仕様として決まっています。
現在市販されているスピーカーのインピーダンスの公称値は、2Ω、4Ω、6Ω、8Ωなどで、利用場面に応じて選ぶことになります。